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2009.02.16

「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」

奥田英朗「イン・ザ・プール」と「空中ブランコ」を読みました。
これも1月に読んだものなのですが。

イン・ザ・プール (文春文庫)  空中ブランコ (文春文庫)

伊良部先生の能天気な性格が良いです。
絶対に精神病にかかる人の悩みなんてわからないような性格なのに、
口に出した言葉は意外と的を射ていて、患者さんたちには目からウロコ。
しまいにはその奇天烈な行動までが患者さんに受け入れられ、なぜか
病気が快方に向かってしまうというご都合主義的な物語です。

でも、心の病気ってけっこうそういうものかもしれません。
精神科の患者さんって、まじめすぎる人が多そうです。

自分はこういう人であるべきだ。こういうことをやらなければならない!
と思い込みすぎて、それでもなかなかできない自分とのギャップに
苦しむ人が多い中、伊良部先生は、まったくそんな観念は持ち合わせていない。
こうあるべき、こうするべきとは対極の存在です。
天真爛漫に自分の好きなことをやっている・・・・要は子どもなのですが、
患者さんたちにとっては、自分にはできないことが出来る、理想の存在に
見えてくるのかもしれません。

そういう、「指導者」伊良部先生にそそのかされて何かやらかしてしまって、
それがきっかけで、いままで固執しすぎて見えなかったものが見えてくる。
自分の視野が狭くなっていたことに気づかされるわけです。
そこから前を向いて歩き出すところで物語の幕が下りる。

どの短編も、大体このような展開なのですが、患者さんの心の動きの書き方なんか
とってもうまくて、感情移入もできるような気がするし、きっちり盛り上るし、読後感も
さわやかすっきり。これはオススメ!です。

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伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。 色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち...
イン・ザ・プール 奥田英朗 | 粋な提案 at 2009.02.18 04:08
この記事へのコメント
こんばんは。
トラックバックさせていただきました。

トラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
Posted by 藍色 at 2009.02.18 04:22 | 編集
>藍色さん

はじめまして。
トラックバックありがとうございます。
ものすごいたくさん本を読まれていますね。
本選びの参考にさせてもらいます。

また、良かったら見に来てください。
Posted by pekkun at 2009.02.21 02:14 | 編集
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