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2006.09.30

箱男

箱男 箱男
安部 公房 (1982/10)
新潮社

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安部公房「箱男」読みました。

まず、設定がすばらしい。
『箱男』という存在を思いついたことが、すばらしい。

だって、ダンボール箱を頭からかぶっているのである。
ダンボール箱に四角い覗き窓。
覗き窓にはつや消しビニールを張り、縦に切れ目を入れる。
足にはゴム長靴。これが箱男のスタイル。

ダンボール箱はふつうの食料品や家電製品の梱包用のものを用いる。
そういうこともあって、箱男は、そこらへんにいても、気づかれないことが多いという。
風景と同化して、いるのに気づかない。空気のように存在する。


この小説は、箱男が箱の中で書いた記述、という形で進行していくけれども、
全体的に支離滅裂で、ストーリーも登場人物もあいまい。
なんとなーく読み取れる主題は、『覗くということ』。

箱男は覗く側である。
存在自体が気づかれないことが多いのだから、覗きにはぴったりである
(ただ、犬には気づかれるらしく、作中に犬が寄ってくる場面がある)。
覗かれる側の人も作中に登場する。


まあ、主題とか、箱男は何の象徴かとか云々難しいことは考えずに、
場面を想定して、このシュールな世界を楽しむのが良いと思う。




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Posted at 11:36 | 小説 | COM(6) | TB(0) |
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